やくにたたないたいせつなもの
はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと」
こんばんは。
ここ数日気持ちの良いお天気が続いていますね🌞
今日はちょっとまじめに、そしていま一番お伝えしたいことを書きます。
私は大学在学中に「時々自動」というパフォーマンスカンパニーに出会い、それから表現のフィールドに関わってきました。
実際、舞台や演劇、表現活動で生計を立てるのってすごーく難しく、メジャーシーンに行くのはほんとにほんとに一握りの人たちです。
「時々自動」は、ハナからそこを目指していなくて、「現代人の余暇」を全力で遊ぶ、とにかくやりたいことをやるんだということを言っていて。
私はそこがとっても面白いと思いました。
生計は別の仕事で立て、やりたいことをやる場が「時々自動」というわけです。メジャーに行くことを目指していない。
しかしやりたいことをやるには時間もお金も必要なわけで、そこで大変な思いをするんですけど(笑)
その理念をピュアに貫き続けた集団でした。
その中に、今井次郎さんというヒジョーに稀有な芸術家がいました。
20歳そこらで出会い、「こ、こんなヘンテコなオトナがいるのか!」と、私が最も衝撃を受けた人です😲
とんでもない曲を作り、パフォーマーとして、また美術家としても活動した次郎さん。
特に晩年力を入れていたのが美術家としての活動で、「JIROX 」という名義で、たくさんの作品を作りました。
ほとんどがゴミを利用して作ったものなんだけど。
でも妙に魅力的で、かわいくて、生き生きしていて、
なんというか、
次郎さんの世界の見え方みたいなものが、ありありと迫ってくるのです。
次郎さんが悪性リンパ腫を発症したのが今から10年前。
約1年の闘病生活ののちに、60歳で生涯を終えました。
本当に、生ききった、というのが次郎さんの生涯を形容するときにしっくりきます。
全力で人生を楽しんで、
やくにたたない大切なものをたくさんたくさん残していきました。
音楽や美術作品だけでなく、
生きる姿勢のようなもの。
私にとってこの10年で変わったことは、次郎さんがいないこと。
変わらなかったことは、
「次郎さんが生きていたらどうしただろう?どう思うだろう?」私が自分の大事な局面において、いまでもそう問いかけることです。
そしてこのブログでこんな記事を書いたのは、9年の時を経て、今井次郎さんのドキュメンタリー映画がついに完成したからです!
宣伝です(笑)
でも、本当にたくさんの人に観てほしいから、恥を忍んで、、、
決して有名な人ではないです。
ほとんどの人が知らないと思います。
でも、こんな大変な時代に生きている私たちに、勇気を与えてくれる映画です。
渋谷のユーロスペースで、朝10時半から上映しています。
来週12日で終わってしまうか、週末を越せるか、瀬戸際です💦
ぜひぜひ、
観てください。
東京新聞でも記事にしていただいています。
読んでくださりありがとうございます。